2013年7月14日日曜日

なぜ IT は、社会をかえないのか (本の紹介)

原題は、The Social Life of Information.

正直に言えば、日本語訳は、原著のニュアンスを伝えていないので、

英語版を読んだ方がよい。

作者の、John Seedy Brownは、米国の著名なコンピュータ科学者、コンピュータをいかに社会の役に立つ”道具”とするか?と、いう視点で研究を続けた人。

私も、一度、講演を聞き、話したことがあるが、とても紳士な方。

技術と社会システムを、全体的論的に設計して、初めて意味のあるインパクトを与えられる事を、説明している。

この視点は、特に、プログラミングー>SE のキャリアパスを当たり前と考えている、日本のコンピュータエンジニアには、わかりにくいかもしれない。

日本のコンピュータエンジニアに解りやすくいうと、

システムを使う対象の動的な利用モデルを決めて、Architectureなどの全体のシステム構造を決めてから、開発をしなさいという事。

たとえば、私は外資系の会社にいたが、

Architecture の重要性は、最初に徹底的に理解させられた。

Architectureが、決まり次に技術選択になる。つまり、常に目的の為に手段を選択する。

しかし、日本のコンピュータエンジニア、それに研究者も、その意味を理解している人は、

皆無なので、技術選択から入る。つまり、手段から入り、その手段を使うことが目的化する。


僕も、ロボットのプログラミングをする。すでに、100万ステップは超えた。でも、最初にArchitectureを決めたから、ほとんど重複することなく開発ができる。

全体設計をして、それがメカとどのような、相補関係になるかあらかじめ決めている。

会社員時代に、リリースした各種のソフトウェア製品も同じように、Targetの徹底なモデル化と、Architectureを決めてから開発に入る。


まぁ、そんなことも含めて、次に進みたいコンピュータエンジニアの人は、読んでみると良い。


もし、読後、面白くない!と、思うのであれば、今の仕事をそのまま続ける方が良いと思う。

peace!

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